こんなにある!VRのビジネス活用事例を9業種ご紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

VRはゲームだけでなく、様々な業界のビジネスに活用されています。仮想現実の空間で本物さながらの体験ができるという点が、不動産や医療、スポーツ、観光といったような多様な場面で生かされ、既存ビジネスを大きく飛躍させる技術となっています。

そこで、VR技術がビジネスで利用されている事例を業界別にご紹介します。

VRビジネス活用事例① 不動産

不動産でのVR活用はどんどん進んでおり、物件をVRで内見できるサービスなどが既に事業化されています。また、未完成の物件をVRで再現・体験する技術も開発が進んでいます。

従来の部屋探しでは、不動産屋の店舗で部屋の条件などの相談をした後、各物件を回って内見をするという移動の負担が非常に大きいものでした。しかし、VRによってその場にいなくとも現場の感覚を体感することができるようになると、より多くの物件の情報を入手することができ、その場で意思決定をすることもできるようになるため、契約成立までのコストを大きく抑えることが可能となりました。

これまでにナーブ株式会社の「VR内見」、全景株式会社の「ZENLEI 360」、グリー株式会社の「InsideMaps」、リクルート社の「SUUMOスコープ」など、多くの企業が不動産でのVR活用に進出しています。

【詳細記事:VRで内見ができる!不動産業界でのVR活用事例

VRビジネス活用事例② 医療

VRは医療の面でも活用が進められています。医療分野では、手術や精神疾患の治療、痛みの緩和などの利用が進んでおり、現在もさらなる研究が行われています。

手術へのVR活用では、手術前のシミュレーションや手術中に患者の体に合わせて映像を「HoloLens」で投影するなどの手法が研究されています。これにより、医師が精度の高い準備を行うことができ、より正確化で速い手術が可能となることが期待されます。

このように、VRを用いた手術は患者だけでなく、医師にとっても非常に有効な方法だといえます。また、医学生にとってもよりリアルな環境で手術の体験ができることが可能であり、より精度の高い教育と経験を積むことができます。

戦場での体験からPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症してしまった患者に対して、トラウマとなる環境を再現することで治療するという手法も用いられています。リアルな恐怖体験に立ち向かっていくことで、精神疾患を治療するという新たな方法といえます。

他にもうつ病や対人恐怖・高所恐怖症など、様々な精神疾患に対して適切なVRプログラムを用いた治療の手法が用いられるようになってきています。さらに、VR技術によって、精神的な原因で発生する痛みを緩和するという研究も進んでおり、今後もVRを医療に用いるという場面が増えていくことが予想されます。

【詳細記事:VR技術の医療現場での応用・活用事例をご紹介

VRビジネス活用事例③ スポーツ

VRの臨場感ある体験とスポーツの体験は非常にマッチしやすく、小さな環境でもダイナミックなVR体験で体を動かすことができ、本当にスタジアムで応援しているかのようなスポーツ観戦をするという方法があります。

VRでスポーツを行うと天候に左右されずに室内で屋外にいるかのように運動をすることができ、「ICAROS(イカロス)」やVRサイクル「THE TRIP」、VRゲームの「VR SUPER SPORTS」、新感覚VRスポーツ「WAEP BALL」など、従来の体験を超えた迫力と爽快感のある体験により、運動不足を解消することができます。通常の運動が苦手な人でも、VRスポーツでは楽しみながら運動を続けることができるようになります。

また、スタジアム野球場に足を運ばなくても、スマホとVRゴーグルだけで試合の臨場感を味わうことができる「J SPORTS VR」、離れた場所にいる人と試合や動画の視聴体験を共有しながら盛り上がることができる「LiveLike」、アメリカのプロスポーツに特化した「NEXTVR」など、スポーツを観戦する際の新たな手段としてVRが用いられています。

さらに、スポーツを視聴するだけでなく、プロのスポーツ選手のトレーニングにもVRが取り入れられています。楽天イーグルスや横浜ベイスターズなどは、試合の打席に立つ前のトレーニングとしてリアルな投球を体験するVRシステムを採用しています。このように、これからもスポーツのあらゆる場面でVRが活用されていくようになるでしょう。

【詳細記事:VRでスポーツ!トレーニング機器やVRスポーツ観戦をご紹介

VRビジネス活用事例④ 旅行・観光

通常、旅行や観光には多くのお金と時間がかかりますが、VR技術を利用することによって遠い海外の国から、なかなか足を運ぶことがない地域で気軽に旅行や観光をしているような体験をすることができます。既に旅行体験ができるサービスやアプリが提供されており、旅行会社も様々な取り組みを行っています。

池袋にあるVR航空体験施設で海外旅行体験ができる「FIRSR AIRLINES」では、旅行会社HISとの協力で体験型の世界一周旅行の説明会も開催しています。

引用:H.I.S.世界一周旅行デスク×FIRST AIRLINES/© H.I.S.

また、アプリ内の地図から気になる場所を選択することで、360度動画でバーチャルツアーが楽しめる「Ascape VR」、イギリスの首都であるロンドンでタワーブリッジやロンドン塔などの観光名所を360度動画で巡ることができる「London VR」、アラブ首長国連邦の首都にあるモスク内の各所を刊行することができる「UAE VR」など、気軽に旅行気分を体験できるアプリもたくさん提供されています。

また、国内での観光を楽しめるアプリも存在します。岩手県の「龍泉洞」を探検できる「龍泉洞VR」、北海道美唄市の観光案内アプリ「VR観光体験~北海道美唄市~」、外国人旅行者に向けた観光サイト「TOHOKU&TOKYO」など、観光を疑似体験することができるとともに、新たな観光者を誘致するきっかけにもつながっています。

【詳細記事:VRで海外旅行!旅行体験ができるサービス・アプリを紹介
【詳細記事:VRの観光への応用事例や観光体験アプリ・動画をご紹介

VRビジネス活用事例⑤ 教育

教育分野においても続々とVRを活用する機会が増加しています。VRを使うことによって、教科書や文字だけではわかりにくく、伝わりにくいことを感覚的に理解しやすくなるという効果が期待できます。

簡単なVRキットを使って世界中の観光地や名所を見ることができ、校外学習が容易に行える「Google Expeditions」、3Dグラスやペンと一緒に使うことで、立体的な映像やモデルを見て、操作をすることができるVRディスプレイである「zScape」、世界遺産や海中、火山や火星などを迫力のある画像で体験できる「Nearpod VR」など、VRの臨場感と迫力を活用して、より楽しくわかりやすい教育が可能になっています。

また、愛知県豊田市の中学校では、地理分野の授業で実際にVR映像を体験してもらう授業を実験的に行うなど、身近な教育の場でも活用が期待されています。気軽に誰でも動画を視聴することができるYouTubeでも、人間の体内にいるかのような体験ができるものがあり、細胞の各部分を360度の動画で周りを見回しながら学習することができます。

このように、これから教育の場でもさらにVRを活用した取り組みが行われていくことが予想されます。

【詳細記事:VRの教育コンテンツへの活用事例を8つご紹介

VRビジネス活用事例⑥ 建築・建設

建築や建設などの業界でもVRは利用されています。大成建設は、建築物内の様子を実物大サイズで再現することができる「Hybridvision」を開発しました。この技術では大型のスクリーンに実寸大の映像を投影し、液体シャッターメガネで立体的に見ることにより、完成予想のイメージを体験することができます。

引用:Hybridvision/©大成建設株式会社

また、同じく大成建設が開発した「T-iROBO Remote Viewer」では、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着すると、遠隔地から実際に操作をしている感覚で重機を操ることができます。他にも、物の硬さを離れている距離で感じることができる技術なども開発が行われています。

引用:プレスリリース/©大成建設株式会社

さらに、建築業界ではVRを使って設計を行うソフトやサービスも提供されています。オートデスク社が提供す「Revit LIVE」では、簡単な操作でリアルな3Dデータが作成でき、建物のイメージを直感的に共有することが可能です。また、3D-CADデータや3DモデルをVRに出力して編集や様々なシミュレーションを行うことができる「SYMMETRY」、など、設計を行う際に活用できるサービスも豊富になってきています。効率化や安全性を整えることができるため、今後も建築や建設業界でもVR利用が盛んになっていくでしょう。

【詳細記事:VRの建築・建設現場での活用事例

VRビジネス活用事例⑦ ショッピング

ショッピングにもVRが活用されるシーンが増えてきています。これまでのネットショッピングでは実際に商品を確かめることが難しく、店舗で買うよりも不安が大きいものでしたが、VRを利用することによってこの悩みを解消することができます。

中国企業Alibabaが提供している「BUY+」では、VR空間で再現されたショッピングモールの中を、まるで本当に歩いているかのように見て回り、実際に商品を買うことができます。また、アメリカのネットオークション企業eBayとオーストラリアの百貨店マイヤー社によって開発された「VR百貨店」では、TVゲームの中でアイテムを選択するようなインターフェイスでショッピングを行うことができます。

他にも、VR空間でショッピングを行う際の決済手段として、「Worldpay」が開発しているシステムではVRゴーグルを外す必要なく、VR空間に没入している状態で決済を行うことができ、VRショッピングがより実用的に取り入れられる環境が整いつつあります。

日本国内でもVRを活用したショッピングが提案されており、PARCOグループが考案している「VR PARCO」は、店内の様子を360度動画で体験することができ、ウェブ上で商品の取り置きや購入をすることができます。

店舗に出向かなくても、自分がほしいものを十分に確認して買い物を行うことができるようになれば、消費者にとっても企業にとってもより満足できるショッピングができるようになるでしょう。

【詳細記事:VRがショッピングに革命を起こす!事例を紹介

VRビジネス活用事例⑧ 研修

VRのビジネス活用事例として、社員やアルバイトへの研修にVRを活用する企業が増えてきています。社員研修にVRを取り入れることのメリットというものはたくさんあり、指導者の人件費や労働力の削減、各社員に適したプログラムの実施、従来では用意できない環境を疑似体験、資材やコストの削減、社員の主体的な参加促進などがあげられます。

実際にVR研修が活用されている事例も多くあり、ケンタッキー・フライド・チキンによるフライドチキンの揚げ方研修、ソフトバンクとスカイマークによる航空機の安全運航に関する研修、ヒューマンライフケアによる介護現場の臨場感を再現する研修、アルバイトを対象にした養鶏場や処理加工センターの様子などを体験できる塚田農場が行っている研修など、様々な業種の企業で社員研修にVRが活用されています。

従来の研修よりも効率的かつ安全委社員研修を行うことができるようになるため、これからもますますVRを用いた社員研修が増加していくことが予想されます。

【詳細記事:VRを社員研修に活用するメリットと事例をご紹介

VRビジネス活用事例⑨ 広告

これまで目にしてきたTVやインターネット、チラシなどの広告とは異なる広告として、VR空間上での広告が展開されています。

VR広告では、仮想空間の中で実際に3Dの広告に触れることができたり、360度型の動画広告などが表示されたりするため、体験者が広告に関心を持ちやすいということが期待されていました。実際にVR広告の効果を調査する実験が行われ、これまでの広告に比べ非常に有用な広告であるという結果が報告されています。

現在も続々と企業がVR広告へ参入しており、株式会社VRizeが開発している広告システムでは、360度動画型、映画館で広告を見ているような感覚を得られる2D動画型、企業ブランドのロゴなどの3D表示型の広告タイプを用意しており、アプリの実行中に指定したタイミングで広告を表示することができます。

© VRIZE

また、動画リワード広告の表示や、VR広告を配信するための広告配信プラットフォームである「Immersv」、VR体験を阻害することなくVRコンテンツの中になじませたかたちで広告を表示するAdverty社のサービス、VRコンテンツの開発者が広告を導入しやすくなるようなキューブ型の広告を開発・公開しているGoogleなど、多くの企業が様々なVR広告のサービスを展開しています。

【詳細記事:VR広告とは?広告効果・事例・将来性について

まとめ

VRは様々な業界のビジネスにおいて、従来の手法よりもより効果的かつ効率的に作業を行うことを可能にしています。VRの登場によってゲーム以外の場所でも、バーチャルな世界や臨場感を活かしたビジネスが進んでいき、より私たちの生活で身近なものとなってきています。今後もいっそうVRがビジネスに活用される場面というものが増えてことでしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る