日本のアニメ作品はかなりの数がありますが、中には放送禁止になったアニメも多く存在しています。実は、誰もがタイトルを聞いたことがあるような、有名アニメまでもが放送禁止になったことがあるのをご存じでしょうか？日本や海外で放送禁止になったことがあるアニメを一部紹介します。
日本で放送禁止になったアニメ
笑ゥせぇるすまん
2017年にリメイク版「笑ゥせぇるすまんNEW」も放送された、藤子不二雄A先生によるブラックユーモア作品。有名漫画である笑うセールスマン 放送禁止回があるのをご存じでしょうか。1989年に放送された旧アニメがデジタルリマスター版としてYoutubeにアップされているのですが、「ある回」だけYoutubeにアップされていないのです。
ネットでも放送禁止のトラウマ回 ※ネタバレあり
デジタルリマスター版で第111話「男運」という回だけが、唯一Youtubeにアップされていません。
この回は、男運の無いOLの女性・玉腰が、謎のセールスマン・喪黒福造から「付けていれば必ず男運が開ける」という幸運のスカーフを渡される話です。玉腰は「デートの時は必ずそのスカーフを着用するように」と喪黒から忠告を受けます。しかし、ある男性から貰った首飾りを着けるために、玉腰は喪服との約束を破ってスカーフを外してしまいます。喪服の忠告を無視してしまった玉腰は、マンションのエレベーターに首飾りが挟まれ、上昇するエレベーターによって首を絞められるというラストとなっています。
大人が見ても恐ろしい話ですね。流石に子供も見るようなYoutubeでは、過激すぎて流せなかったのでしょうか。
ポケットモンスター
日本だけでなく世界的にも人気が高いアニメ「ポケットモンスター」。25年間主人公を務めたサトシが引退し、2023年4月からは新シリーズが放送開始されています。子供から大人まで幅広い世代に愛されるポケモンですが、一時期放送禁止になってしまった時期があるのです。それは、アニメ界全体に影響を及ぼす”ある事件”がきっかけでした。
ポケモン終了の危機！？「ポリゴンショック」
事件はアニメ第38話「でんのうせんしポリゴン」という回で起こりました。
この回を当時視聴していた児童の約700人以上が体調不良を訴え、病院に搬送されたのです。その原因は、演出上フラッシュなどの激しい点滅が多用されていたために引き起こされた「光過敏性発作」でした。この事件をきっかけにポケモンは放送休止に追い込まれたものの、ファンによる再開を望む声が多かったことから、何とか復帰を果たしました。
この事件をきっかけに、各局のアニメで「テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見てね」というテロップが流れるようになりました。
海外で放送禁止になったアニメ
DEATH NOTE（デスノート）
名前を書いた人間を死なせることができるという死神のノート「デスノート」を使って犯罪者を抹殺し、理想の世界を作り上げようとする夜神月と、世界一の名探偵・Lたちによる頭脳戦を描く物語。日本で一時期大ヒットした作品ですが、その過激な内容から社会的に与える影響が大きく、一部の国では放送禁止になっているのです。
中国・ロシアで放送禁止に
中国では、ノートをデスノートに見立てて嫌いな人の名前を書くという遊びが子供たちの間で流行してしまい、放送禁止になりました。
更にロシアでは、デスノートの漫画を持っていた15歳の少女が自殺したことが問題になりました。ロシアでは他にも「東京喰種（トーキョーグール）」「いぬやしき」など多くの作品が放送禁止になっており、暴力的描写や過激表現にはかなり厳しくなっています。
異世界転生アニメ（このすば、転スラなど）
「この素晴らしい世界に祝福を！」「転生したらスライムだった件」といった異世界転生アニメは日本で人気が高いジャンルですが、ロシアの特定のサイトでは放送禁止になっています。ロシアではカルマ・輪廻転生・前世・パラレルワールドなどはタブーとされており、輪廻転生の信仰を助長するとして異世界を禁止しているのです。日本とは違った価値観から放送禁止になっているアニメもあるんですね。
最後に
笑うセールスマン 放送禁止など、今回は放送禁止となったアニメの一部を紹介しました。他にも様々な理由で放送禁止や規制をされているアニメはたくさんあります。特に海外では暴力や喫煙シーンが一切禁じられていたり、ポリコレ（非差別的な表現）に反するアニメ作品は規制の対象になりやすいです。過激すぎる表現は良くないにしろ、好きなアニメが規制されてしまうと悲しいので、日本に生まれて良かったかもしれません。
