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スマートグラス「Google Glass」とは?機能や価格・購入方法

Google Glassとは、Googleのグループ会社が開発・提供しているスマートグラス(ARメガネ、ARグラス)です。メガネ型ヘッドセットに情報が表示される近未来的な仕様から、大きな話題になりましたが、消費者向けには振るわず、2015年に販売終了しました。ですが、法人向けには開発が進められており、2017年には新型機が米国・欧州で販売開始されました。

そこで、今回はスマートグラス「Google Glass」の機能を振り返り、新型機の価格・購入方法などについて説明します。

Google Glass(グーグルグラス)とは?

Google Glassは、2013年2月に開発者向けにリリースされた、スマートグラスです。いつでも・どこでもコンピュータやインターネットを使えることをコンセプトとし、「ok, glass」と音声で操作することができるようになっています。OSとしてAndroidが搭載されており、Google Mapや天気予報・写真/動画撮影をはじめとする、多数のアプリケーションを使用することができます。

サイズも一般的なヘッドマウントディスプレイと比べ、はるかに小さく、サングラスと何ら変わらない感覚で装着できます。その為、様々な場所での活用が期待されましたが、反面どこでも使えてしまう為、盗撮などのプライバシー侵害・運転中の脇見等の懸念で個人での購入が進みませんでした。そこでターゲットを法人に絞り、開発を進めていたのです。

Google Glassの見え方

Google Glass/出典:Wikipedia

Google Glassは、サングラスに、透過型ディスプレイを右目側に搭載した構成になっています。その為、いわゆるARデバイスとして、現実空間に映像を重ねて見せることができます。

ただし、映像表示は片目のみのため、立体視をすることはできません。構成が非常にシンプルである為、将来的にはユーザーの好みに応じたメガネやサングラスに搭載出来るようになると考えられます。

Google Glassの機能・できること

現在米国・欧州で発売されている新型機は、公式にも仕様が明確にされていません。そこで、今回はそのベースとなる、旧型機の仕様を元に記載していきます。

Google検索機能

「ok, glass, google 〜」と、〜に検索したい言葉を入れて話すと、Google検索することができます。日本語でも「ググる」がGoogle検索することを示すように、英語でも「google」はGoogle検索することを示す語として定着しています。通常の検索だけでなく、画像検索などもできるようになっています。

カメラ機能

「ok, glass, take a picture」「ok, glass, record a video」と話しかけることで、写真/動画を撮ることができます。写真は500万画素で、動画はHD(1280×720)で撮影することができ、必要十分な解像度であると言えます。また、ストレージも16GB搭載し、内12GB程を利用できますので、7000枚以上の画像を保存でき、十分な容量を備えていることがわかります。

顔認識機能

今や顔認識はスマホで実施できる時代で、カメラとAndroid OSを搭載するGoogle Glassも、顔認識アプリをインストールすれば顔認識機能を利用できます。Google Glassをかけて相手の顔を見れば、Facebookなどの情報から人物を特定でき、まさにスカウターのような機能です。プライバシー侵害等の観点で、個人での利用はできないようになっています。

地図機能

「ok, glass, give directions to 〜」と、〜に目的地を入れて話すと、Google Mapによる道案内を利用することができます。基本的には進む方向がAR表示され、マップは適宜表示されます。スマホのGoogle MapではMapを見る際にスマホの画面に集中する必要がありますが、Google Glassでは、周りも見ながら道案内も見えるので、非常に相性の良い機能となっています。

Bluetooth接続機能

Bluetoothは、Google Glassとスマホをペアリングし、Google Glassをインターネットに接続する為に使用します。また、Bluetoothキーボードなどの入力デバイスを接続することができる、非常に重要な機能となります。今後は、スマートウォッチとの連携が進むことでしょう。

Google Glassは失敗したのか?

2015年1月に、Google Glassの個人向け販売は終了してしまいました。これは、上記までで記載しているプライバシーの問題が解決しなかったことや、法人向け開発に軸足を移す為でした。これを「失敗した」ととらえる人もたくさんいますが、実際は法人向けに軸足を切り替え、開発を続けています。

法人向け「Glass Enterprise Edition」の発売

2017年7月、Glass Enterprise Editionとして、Google Glassの次世代機が登場しました。法人向けの開発を進めたおかげで、映像を表示するプリズムの大型化を果たしつつも、バッテリー駆動時間を延長するなど、業務用として着実な進化が図られています。そして何より、各ビジネスソリューションの専門パートナーから、各企業に合わせた形でソリューションとセットで提供されることが大きな特徴となっています。

 Google Glassの価格・購入方法

前述のように、各ソリューション・パートナーからソリューションとセットで提供されますので、価格については一概に言えず、まずは各ソリューション・パートナーにコンタクトするところから始めるしかない状況です。さらに冒頭に述べた通り、現在は米国・欧州にしかソリューション・パートナーが存在せず、日本では一部アマゾン等の出品商品を購入する以外、実質的に入手不可能な状態になっています。


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まとめ

いかがでしたでしょうか。Google Glassはようやくその価値が認められ、企業での活用が始まってきました。日本にもソリューション・パートナーが登場し、発売されることを期待しています。