ARKitとは?AppleのiOS向けARアプリ開発機能の概要と使い方

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ARKitは、Appleが提供するARアプリ開発機能です。これまでもAR機能を搭載したアプリは多数ありましたが、現実世界を認識でき、「拡張現実」の名前により合致したアプリを開発することができます。

iOS11以降のiPhoneで使用できる、このARKitについて、概要と使い方を説明します。

ARKitとは?

© Apple Inc.

ARKit は、Appleの最新OSであるiOS11に組み込まれて2017年9月に発表された、開発者向けのARフレームワークです。

ARは「ポケモンGO」などにも使用されている技術で、現実空間にコンピューターの作り出した映像を重ね合わせることのできる技術です。ARKitは、iOSデバイスに対応した機能であるためiPhoneやiPadでしか利用できませんが、手軽に多くのAR体験ができるアプリということで注目が集まっています。

ARKitの最新バージョンはアップデートにより現在ARkit1.5となっています。「ポケモンGO」と同じようにスマホなどのカメラで現実空間の認識を行い、現実世界のオブジェクトのサイズ、構造や光の強さなどを測定します。このように、ARKitを使用したARアプリではiOSの単眼カメラを使用して動作するため、他に必要なデバイスはありません。iOSデバイス単体でAR体験ができるのも魅力の一つです。

ARKitに対応しているiOS

© Apple Inc.

ARKitの注意点としてiOS11以降のバージョンに対応していないデバイスでは使用できない点が挙げられます。iOS11以降に対応しているデバイスは以下の通りです。

iPhone iPad
  • iPhone X
  • iPhone 8
  • iPhone 8 Plus
  • iPhone 7
  • iPhone 7 Plus
  • iPhone 6s
  • iPhone 6s Plus
  • iPhone SE
  • iPad Pro(すべてのモデル)
  • iPad(第5世代)

上記のデバイスであればすべてARKitを使用可能です。他のデバイスを使用している方はデバイスを新しいものに変える必要があります。

ARKit1.5対応アプリでできること

© Apple Inc.

ARKitで可能になることは非常に多いです。カメラを通して映し出された現実世界の映像にAR技術を利用して何ができるのか見ていきましょう。

まず初めに現実世界のオブジェクトの位置や構造を点座標で認識できます。この後、部屋に家具などのオブジェクトを置いて、サイズ感や雰囲気を確認できます。また、点座標で認識したオブジェクトにARでボールなどのオブジェクトを投げてみると、オブジェクトのある位置で跳ね返ってくるなど、現実世界と同じような現象がディスプレイの中でも起こります。

次に、平面を検出できる機能についてです。現実世界に存在するテーブルや床などの平面をカメラで認識して検出することができます(壁などの垂直面は検出できません)。同時に複数の平面を認識できるのでカメラを移動させても直前に認識された平面はそのまま残ります。一続きになっていて同一の平面であると認識された面は自動的に結合されます。

また、ARKitにはポジショントラッキング機能(位置追跡機能)が付いています。カメラを持ったまま移動すると、AR空間内の映像もそれに伴って変わります。例えばAR空間内で廊下を歩いて数メートル先の扉の所まで行こうとする場合、その廊下に沿って現実世界で扉のところまで移動すると、AR空間内でも数メートル先の扉までたどり着くことができます。この機能により、現実世界とコンピューターの世界が重なっていることをよりリアルに感じることができるでしょう。

そのほかにメジャー機能を使って現実世界のオブジェクトの長さを測ったり(おおよそのサイズは測ることができますが、厳密には若干のずれが生じます)、空港のターミナルで周囲の風景をカメラに映し出すことで、搭乗ゲートや搭乗までの暇つぶしに使えるコーヒーショップまでの道順を示してくれたりもします。

ARKit対応のアプリはどんどん増えてきており、ここには書ききれないほどの便利なアプリやゲームアプリがあります。それらを使用することでARを利用して現実世界をより便利により楽しいものにできるでしょう。

ARKit1.5の使い方(開発者向け)

ARKit1.5はiOS11とAppleプラットフォーム向けアプリの総合開発環境であるXcodeの9の最新バージョン(iOS 11 SDKを含む)をインストールすることですぐに使用可能となります。インストールの際にはAppleIDとパスワードでのサインインが必要になります。機能の実装後はARkitの開発環境が自由に使えるようになります。

iOS対応のARアプリ開発のヒントになるビデオ、サンプルコードはデベロッパー向けドキュメントとしてAppleの開発者向け公式サイトから確認可能になっています。

まとめ

AR技術はAppleだけでなくMicrosoftやGoogleなどの世界的大企業も力を入れている分野で、今後は今以上に目にする機会が増えて来るでしょう。ARKitは現在使用できるARアプリの中でもかなり手軽にインストールし、楽しめるものです。そのためARをより身近にする役割の大きな部分を担っているとも言えます。ゲームアプリとしても開発環境としても非常に優秀なので、今後の活躍に期待が持てそうです。

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