エリザベス女王の治世を描くNetflixの人気ドラマシリーズ『ザ・クラウン』。2016年にシーズン1が配信されてから人気を誇り、エミー賞など数々の受賞歴もあるドラマです。
2022年9月にエリザベス2世の逝去を受けて視聴者が再び急増、改めて注目が集まっています。
ザ・クラウンとは
『ザ・クラウン』は米国と英国合作によるNetflixオリジナルドラマシリーズです。
若くして即位したエリザベス2世が、政治情勢や家族をめぐる問題に向き合いながら、苦悩と葛藤の中で国を治めていく姿を史実に基づきドラマ化しています。
エリザベス女王とフィリップ殿下の結婚式や、チャールズ王子とアン王女の誕生、国王の崩御による女王即位といった、エリザベスを中心とするエピソードを、歴史的な出来事とともに見ていくことができます。
実物そっくりのキャラクターたちも話題になり、ハマる人も多く人気作になっています。
2016年にシーズン1が配信されるとわずか28日間で、再生したNetflix会員が1億人を突破した大ヒットシリーズ。Netflixではシーズン4までを配信しており、2022年11月にシーズン5配信が予定されています。
見どころ
1人の人間としてのヒューマンドラマ
見どころの一つはなんと言っても、戦後間もない激動のイギリスを駆け抜けてきた、妻として、母として、女王として生きるエリザベス女王の1人の人間としての姿。
イギリス王室のエピソードや国内外で起こる歴史的な出来事を軸に、エリザベスだけでなく、ロイヤルファミリーや政治家たちの心情まで綿密に描かれています。一難去ってまた一難と続いていく、ひとつの家族の物語として楽しめる展開となっています。
忠実に再現されたイギリス王室
『ザ・クラウン』はNetflix史上最高額となる100億円もの製作費が費やされた超大作!
バッキンガム宮殿は外観や内部の細部にまでこだわり、実際の宮殿を忠実に再現しています。さらに、馬車やジュエリーなどの装飾品も全て完璧に作り込まれていて、そのクオリティーの高さに驚くはず!ドラマの世界観にどっぷり入り込める豪華なセットは必見です。
また、1940年代後半からはその時代ごとのファッションが楽しめます。
パステルカラーで上品な装いが多かったエリザベス女王と、色鮮やかなドレスやワンピースといった装いの妹・マーガレット王女。対照的な2人のおしゃれなコーディネートにも注目です。
ドキュメンタリーのようなリアリティ
エリザベス女王の人生を丸ごと描いているため、エピソードの中にはスキャンダルや政治的な事件も含まれていること、登場人物も実在の人物とそっくりなことから、まるでドキュメンタリーのようなリアリティを感じます。
現実の話だと勘違いされることに対して懸念が示されたこともありましたが、ドラマはあくまでも史実に基づいたエンターテイメントとして制作されています。絶妙なバランスでフィクションも散りばめて展開され、脚色されたものだとわかってもドラマとしてより一層楽しめる仕上がりになっています。
各シーズンの時代
シーズン1
エリザベス女王とフィリップ殿下の結婚式から始まり、チャールズ王子とアン王女の誕生、そして女王即位を描きます。母親として生きることを望んでいましたが、君主として生きていくことの重責に苦しむことになります。
シーズン2
1956年のスエズ動乱に始まり、英政界スキャンダルとなるプロヒューモ事件が起こります。夫のフィリップ殿下、妹のマーガレット王妃、叔父のウィンザー公ら家族までもがエリザベス女王の苦悩を深めていきます。
シーズン3
1964年から1977年まで、ウィルソン内閣の元での治世が描かれています。マーガレット王女夫妻の不倫、チャールズ王太子のカミラへの思い、即位25周年記念式典などにも注目です。
シーズン4
1979年から1990年にわたるサッチャー首相とエリザベス女王の対立が描かれています。また、チャールズ王太子の波乱の結婚生活、ダイアナ妃 カミラの関係にも注目です。
シーズン5は11月から配信
シーズン5では、イギリス王室にとって波乱の10年となる90年代を迎えます。エリザベス女王の子供たちであるチャールズ皇太子や、アン王女、アンドルー夫妻の別居や離婚、ウィンザー城では火災が起きたことから、エリザベス女王が1992年を「ひどい年」と呼んだことでも知られています。
特に1997年にはダイアナ妃が交通事故で不慮の死を遂げるという、英国史上最も物議をかもす出来事が起こりました。
ザ・クラウンは2シーズンごとに時代が進み、それに合わせて主要キャストも総入れ替えをしています。シーズン5からはキャストが全て一新され、新たなストーリーが2022年11月に配信される予定です。