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「出頭」と「自首」はどう違う?意外と知らない日本語の意味

「出頭」と「自首」はどう違う?意外と知らない日本語の意味

子どもと話をしていると「の言葉とこの言葉って何が違うの?」という質問をよく受けますよね。犯人が警察署に行くことも「出頭した」とか「自首する」とか言いますよね。日本語って難しいなぁと感じるわけですが。

そこで今回は紛らわしい日本語を7つまとめて比較していきます!

出頭と自首

罪を犯した人が自ら警察署や裁判所に行く際、出頭と自首という言葉が使われます。その違いは「自首とは」自ら捜査機関に対して、罪を自発的に申告し、処分を求めて名乗り出ることで、警察署もしくは検察庁へ行きます。一方で「出頭とは」すでに被疑者として特定されている者が、捜査機関に出向くケースを指します。このふたつの決定的な違いは、【犯行の事実と犯人が誰であるかを捜査機関が把握している点】です。

ちなみに、自首をした場合は罪が軽くなるとドラマや映画などで見たことがあるのではないでしょうか。あれは『刑法第42条1項』では「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる」と定められており、自首すると実際に罪は軽減される可能性はあるようです。

製品と商品

製品と商品の違いは、商品は【商売の品物】の意味で、売ることを目的とした品物のことです。一方で製品は【製造された品物】の意味で、原料から作られた品物のことを指します。具体的には自社工場で製造し、販売まで行っている場合、同じ品物でも、工場で出来上がった段階は「製品」、市場に販売される段階では「商品」となります。
ちなみに、他社製品を仕入れて販売する場合は、仕入れ先にある段階では「他社製品」であるが、仕入れて販売する段階には「自社商品」となります。

役不足と力不足

役不足と力不足も誤用されやすい組み合わせです。役不足とは、【自分に割り当てられた役割がその人の力量に比べて軽すぎること】を指します。一方で力不足とは文字の通り【与えられた役割が自分の力量を上回ること】を指します。

マンガ『スラムダンク』で翔陽と湘北の一戦で流川楓が桜木花道に言った「(赤木の代役は)てめーじゃ役不足だ」 は本来「てめーじゃ力不足だ」というのが適当だったようですね(マンガにそんなことを言うのは不粋ですね)。

元旦と元日

年賀状に「元日と元旦どっちを書けばいいんだろう」と思ったことがある方は少なくないでしょう。1月1日を指すのは同じような気がしてしまう字面ですが、違いはあるのでしょうか。

元日とは【1月1日】を指すのに対し、元旦とは【1月1日の午前中】を指します。日という文字は元々象形文字で太陽を表しており、旦という文字は太陽の下に横に伸びる線があるという構図をしていることから、地平線の上に太陽が昇っているところ、つまり朝を表しているのです。ですから、元日は1月1日という一日を表しますが、元旦は「元日の朝」を表しています。

「承知しました」と「かしこまりました」

「かしこまりました」と「承知いたしました」は、どちらも「理解したこと」を表す表現で、同じ意味をもつ言葉です。かしこまりましたの方が【より敬意を示すことができる】言葉です。そのため、より丁寧さを強調したい場合には、「かしこまりました」を使用します。そもそも「かしこまる」は、「身分の高い人や目上の人の前で敬う態度をとること」を意味する動詞です。一方で「承知いたしました」は、 話された内容をよく理解したというニュアンスを強調したいときに使われることが多い言葉です。

御社と貴社

取引先などとのやり取りで相手の会社のことを言いたいときに「貴社」「御社」という表現を使いますが、この2つに正しい使い分けはあるのでしょうか。この2つの明確な違いは、貴社は【書き言葉】で、御社は【話し言葉】であるということです。

メールなどの文章では貴社と書き、会話の中で使う場合は御社とするのが正しい使い分けです。

かつては相手の会社を示す言葉は全て「貴社」としていたようですが、1990年代以降記者、帰社などの同音異義語が多く、聞き間違いが起こる可能性があり、間違えにくい「御社」を使うようになったようです。

理論と論理

論理とは【ある結論を導くまでの流れ】のことで、理論は【知識や情報を論理的に1つにまとめたもの】のことです。理論と論理の大きな違いは【理論は正しいことが前提となっている】ことです。つまり、理論をつくるには、【正しい論理で】物事をまとめていくことが必要になります。

最後に

今回は言葉が似ていて誤用されがちな言葉を7つまとめてきました。

ビジネスシーンで間違えてしまうと「この人大丈夫かな」とも思われてしまうこともあるので、しっかりと区別をつけておきたいですね!